「スマホが欲しい」とお子さんからこのような言葉を聞かされた時、親として何と返しますか?「いいよ」「まだ早い」「そのう日に日に成長する子どもの姿に、親は驚かされ、嬉しい気持ちになるものですよね。だからこそ親としては子どもにはすくすくと育ってほしいと願うもの。わが子がしっかり成長できているのか気になり、周りの子と比較してしまった経験もあるのではないでしょうか。
今回は子どもが「ちゃんと成長しているのか?」「身長が低いのではないか?」こういった疑問に答えていきます。
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この記事は、兵庫県宝塚市でサッカークラブを運営しているカルディオフットボールクラブでのパートナーである、完全オンライン学習塾FLAPUPスクールのスタッフが、のべ4,000人以上の生徒指導経験と独自調査の元、解説しています。
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少しでも参考になれば幸いです。
■ 「身長が低い」の基準って?
身長が低いということに気づくのは実は難しいことで、両親が小柄な場合や、周りにもっと低い子がいるなど、様々な理由でそこまで心配に思わなかったりするケースが多いんです。しかし、低身長が原因で本人が劣等感を抱いてしまったり、大きな病気を抱えている場合もあるので、まずはお子さんが低身長なのかどうかを知る必要があります。
成長曲線とSDスコア
成長曲線とは、子どもの身長と体重を調べて年齢ごとの値を線で繋いだ曲線のことです。その値とSDスコア(標準偏差)を照らし合わせて成長度合いを判断します。母子手帳にもこのグラフはあり、インターネットでも調べることができます。一般的にSDスコアの値が±2.0以内であれば問題ありません。-2.0以下の場合、低身長とされています。割合は同年齢の子ども100人の中に2~3人ほどとされ、1クラスに1人いるくらいの確率です。
男女別発育曲線
標準身長・体重の平均値及び標準偏差
SDスコア計算式
【SDスコア】={【身長の実測値】ー【平均身長】}/【標準偏差】
■ 低身長と病気
SDスコアが-2.0以下でも多くの場合、健康的には問題がないことが多いです。
身長が低いけれど特別な病気は見つからない特発性と、両親が低身長で健康な家族性低身長がほとんどです。しかし、稀に大きな病気が原因で低身長になっている場合があります。一番多いのが成長ホルモンの分泌ができない成長ホルモン分泌不全性低身長症、他には染色体に異常があるターナー症候群などがあります。成長曲線をみて急に身長が伸びなくなったりしたら、上記の病気や脳腫瘍などの可能性も十分考えられるので、すぐに診察を受けてみてください。
■ 親ができる低身長対策!
大仰な病名などいくつか紹介しましたが、低身長は病気ではない特発性と家族性低身長の場合がほとんどです。日常生活の習慣などに気を配るだけで状況を変化させられる可能性があります。今日から始められる対策を3つご紹介します。
①十分な睡眠
まさに「寝る子は育つ」ですね。人間が成長するために必要な成長ホルモンは22時~24時が最も分泌されると言われています。
睡眠時間が短すぎたり、不規則な生活を送っていると十分な成長ホルモンが分泌されないことになります。
子どもは最低10時間は眠るようにして規則正しい生活を心がけましょう。
②バランスの良い食事
日本の歴史上、最も平均身長が低かったのは江戸時代だったそうで、一説によるとお肉を食べない文化があったためだと言われています。炭水化物、タンパク質、野菜などしっかりとした栄養バランスを心掛けた食卓をつくる必要がありそうですね。また、お肉などに含まれる鉄分や亜鉛には体を形成する栄養が含まれているため、積極的に取り入れると良いでしょう。現代ですと朝食を蔑ろにしがちですが、しっかり3食バランスよく食べましょう。
③適度な運動
適度に運動することが筋肉や骨の成長を促進させます。また、運動をすることで食欲が増し、よく眠れるようになります。生活リズムを整えることにも繋がりますが、あまりに過剰な運動は筋肉が付きすぎてしまい身長が伸びない要因になりかねません。「外で元気いっぱいに遊ぶ!」これが一番です。
■「身長が低い」を武器に!
身長がどうすれば伸びるのか?そのメカニズムは未だ未解明な部分も多く、確実にこれをすれば伸びます!というものはありません。身長が低いことがコンプレックスになってしまう子どももたくさんいます。しかし、身長が低くて悩む必要はありません。
サッカー界のスーパースター、リオネル・メッシ選手は11歳の時、成長ホルモン分泌不全性低身長症で、治療を経て成人しても170㎝までしか伸びませんでしたが、彼ほどのストライカーが世界に何人いるでしょうか。日本人ではバスケットボール選手の田臥勇太選手が有名ですね。身長がものをいうバスケの世界でNBAの舞台に立つに至りました。
「身長に執着するのではなく、自分にしかできないことを磨くほうが、時間を無駄にしません。」-田臥選手「自分に出来ることを磨く」、それができればどの分野でも確かな武器になるでしょう。
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