子供の習い事や部活などで最高のパフォーマンスを発揮するためには食事で体調を整えることが大事です。試合や発表会で活躍するために集中力やエネルギーを出せるかどうかが勝敗のカギになります。今回は試合前日に摂るべき栄養やオススメの食事法について解説していきます。
■ 試合前日の食事
大事なのは糖質です。
体を激しく動かすスポーツでは種目にかかわらず、筋肉や脳、神経に多くのエネルギーを必要とし、糖質は体を動かすそのエネルギーを摂取することができます。またこのエネルギーを肝臓に蓄えることで集中力UPに貢献します。ご飯やパン、麺類に多く含まれているので、試合前日のメニューは食事全体の60~70%を糖質にし、おかずは少し控えめにしましょう。
もう一つ大事な栄養がビタミンです。ビタミンは糖質で摂取した栄養をエネルギーに変換することができます。糖質が増えるほど必要になるビタミンの量も増えます。ビタミンはリンゴやバナナなどの果物類、もしくは野菜類から摂りましょう。
プロのサッカー選手などは前日の夕食からカレーライスやパスタなどの糖質を多く含む食事を摂ることで本番に力を最大限引き出せる状態をつくっています。
■ オススメしない食べ物
試合前日に食べることをオススメしない食べ物もあります。それは脂質を多く含む食べ物です。
主に肉や魚といった主菜と呼ばれるもので、消化に時間がかかる、または消化不良でお腹を壊してしまう可能性もあります。から揚げやトンカツなど子供が好きそうなものも大事な日の前は我慢しましょう。
また、食物繊維が豊富な芋などは腸内にガスがたまりやすいのでこちらも控えましょう。生ものも避けた方が良いでしょう。生魚、生肉、生卵は食中毒を引き起こす可能性があり、腹痛や下痢を引き起こす危険があります。
■ カーボ・ローディング
カーボ・ローディングはグリコーゲンローディングとも呼ばれる方法でスポーツ選手やアスリートがよく使う食事法で、試合で必要なエネルギーを食事からコントロールすることで体内に通常より多くエネルギーを蓄えることができるようになる方法です。
車で長距離のドライブをするときはガソリンを満タンにしますよね。あらかじめエネルギーを蓄えておくことで試合で消費する糖質とは別に肝臓や神経にも十分にエネルギーを循環させることができます。
カーボ・ローディングを行うと通常より2~3倍の筋肉、2倍のグリコーゲンを肝臓に蓄えることができるといわれています。具体的な方法としては、試合当日の2~3日前から運動量を少しずつ減らし、食事全体の70%近くを糖質を摂ることです。この方法でも肉や魚、揚げ物といった脂質を多く含むものは減らし、ビタミンを摂ってエネルギー効率を高めましょう。
カーボ・ローディングの一番の利点は持久力の向上にあります。サッカーやマラソン、バスケットボールなど長時間動き続け、最後にばててしまうような競技の終盤のエネルギーを補うことができます。
持久力が必要になるスポーツには大きな力になりますが、逆に野球や短距離走といった動いていない時間が少ないスポーツでは効果を感じられないかもしれません。
■ 試合当日の食事
試合当日も前日までと同じく、糖質やビタミンを中心に脂質は控えた食事を心がけましょう。ただ、試合が始まる頃には食事を消化し、エネルギーに変換する準備をしておきたいため、消化に良いものを選びましょう。
もし、胃の中に食事が残っていた場合は本来よりパフォーマンスが低下してしまうおそれがあります。おおよそ試合の3時間前までにはおにぎりやうどんなどの消化にいい糖質の食事や果物をとり、30分前はゼリー飲料やバナナなどお腹の負担にならないものですませましょう。
最後に、直前は飴などすぐにエネルギーになるものがオススメです。
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■ まとめ
子供がから揚げや焼き肉が好きだからといって、大切な試合の前日に食べてはいけませんとお伝えしてきました。好きなものを食べたせいで、本来のパフォーマンスが発揮できなければ悲しいですよね。試合の前はカーボ・ローディングの方法でエネルギーを蓄え、好きなものは大事な試合が終わった後に楽しみをとっておきましょう。コンディションをベストな状態に持っていくのに日々の食事は欠かせません。子供の活躍を食事から支えていきましょう。