小学生の子どもがなかなか寝ようとしなかったり、朝、なかなか起きてこなかったりするのが気になっていませんか?現代の子どもの4.5人に1人は、睡眠習慣の乱れや睡眠障害など何らかの睡眠問題を抱えています。
昔は「子どもは日中に遊び回り、夕食とお風呂が済めば、簡単に眠りにつく。」という時代もありましたが、現代は生活スタイルが変化し、それも難しくなってきているのが現実です。睡眠不足や睡眠障害が続くと、肥満や生活習慣病、うつ病などの発症率を高めたり、症状を悪化させたりする恐れがあります。
睡眠不足が続いたままではいけないと気にはなるものの、どのように声をかけ、改善していったらいいのかが難しいですよね。
そこで今回は、小学生の理想の睡眠時間と生活習慣を整えるコツをお伝えします。
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少しでも参考になれば幸いです。
子どもの睡眠時間はどれくらいが理想?
子どもに必要な睡眠時間は年齢によって異なりますが、小学生の理想の睡眠時間は9~11時間と言われています。これは、2015年に米国国立睡眠財団が公表した年齢別に必要と考えられている睡眠時間です。
しかし、内閣府が行った調査によると、日本の小学生(10歳以上)の平日の平均起床時刻は「6時38分」、平均就寝時刻は「21時57分」。これを計算すると睡眠時間は「8時間41分」となります。
また、夜10時以降も起きている子どもの数が増えてきていることから、子どもの生活リズムが夜型に変わりつつあり、充分な睡眠時間が取れていない子どもが増えてきていることが伺えます。就寝時間が遅くなっても、学校に通っている以上起床時間に大きな変化はないので、充分な睡眠量が確保できていない場合は、寝る時間を早めて調整する必要があります。
睡眠不足が続くと、成長ホルモンを分泌するリズムが崩れ、心身の発育への影響が懸念される他、日中の眠気が強くなり、集中力や意欲が低下するリスクもあります。このような悪影響が出てしまう前に、子どもの生活リズムを改善したいところです。
子どもの睡眠の質を上げる具体的アイディア4選
とはいえ、毎日忙しいと、どうしても日常生活の時間が後ろにズレてしまいますよね。そこで、忙しくても取り入れやすい子どもの睡眠の質を上げる具体的アイディアを4つお伝えします。
1. まずは「早起き」を続ける
「早く寝かせる」よりもまず、「早く起こす」ことを意識してみてくだい。
早起きを1~2週間ほど続けると、子どもの体内時計は徐々に朝方に変わり、早起きの辛さが減ってきます。朝早く起きると夜も自然と早く眠たくなることから、自然と早起きのリズムを作り出すことができます。また、早起きをすることで、太陽と朝食を効果的に使って体内時計の時刻合わせを行うことができます。
2. 太陽の光をしっかり浴びる
太陽の光を浴びることは、朝のすっきりとした目覚めに有効です。朝起きたらカーテンを開けて、太陽光を十分に浴びるようにしましょう。
人間は、朝に目覚めて明るい光を浴びてから約14時間後より徐々に眠気を感じるように体内時計がセットされていると言われています。また、太陽の光を浴びることで、体内でセロトニンという物質が生成されます。セロトニンには、リラックス効果やストレス解消、睡眠の質を高める効果があります。
3. 起きている時間に思いっきり遊ばせる
「リベンジ夜ふかし」という言葉があります。これは、有意義に過ごせなかった日中の不満足感を取り戻そうと、ついダラダラと夜ふかしをしてしまう現象のことです。
夜更かし気味の子どもたちにその理由を尋ねると、「なんとなく」という答えが返ってくることがあります。特別な理由はないのに夜更かしをしてしまう場合、もしかしたら、日中の過ごし方に不満足感を感じているのかもしれません。
起きている時間に思いっきり遊ぶことで、身体が程よく疲れ、眠たくなるのも早くなります。日中に心ゆくまで好きなことをすることは、心を満たし、身体も程よく疲れさせ、質の良い睡眠につながっていきます。
4. 寝る前のルーティンを作る
スムーズな寝つきのための就寝前に行う独自の習慣を作ることも効果的です。例えば、湯船に浸かって身体を温める、部屋を暗くする、絵本を読む、ぬいぐるみを抱っこする、ストレッチをする、など、年齢や好みに応じて様々なものが考えられます。
生活習慣を整える際に、お子さんと一緒に楽しく気楽に取り入れられそうなものを選んでみてはいかがでしょうか。
まとめ
現代日本の子どもたちの生活リズムは夜型に変わりつつあり、充分な睡眠時間が取れていない子どもが増えてきていることが懸念されます。工夫しながら生活リズムを整えて、質のよい睡眠、充分な睡眠時間を確保することが大切です。
子どもの夜更かしは、子どもだけに原因があるというよりは、家庭全体の生活リズムに影響を受ける部分が多いです。
に対して、まずは大人が、睡眠不足のリスクと睡眠の大切さをきちんと認識し、する問題意識を持つことが必要です。そして、この問題に家族全員で取り組んでみていただければと思います。