年長さんから小学校入学の時期になり、周りの多くのお子さんが習い事をし始めるのを見て、焦った経験はありませんか? 最近では、なんと週に5個や6個も習い事を入れているご家庭も珍しくありません。 「才能を開花させるに習い事は早く始める方がいい」という風潮がある中で、周りの同年代の子どもたちがいくつも習い事をしているのを見ると、なんだか不安になってしまいますよね。
では、ただ単に習い事をたくさんさせれば子どもの可能性や才能は開花するのかというと、実はそうではありません。 この記事では、「習い事をさせないと子どもの可能性が狭まるのでは?」と不安に感じられている保護者さんに対して、「習い事をさせる」メリットと「習い事をさせない」メリットを整理して紹介します。 ご自身のご家庭に当てはめて、習い事に対してどういうスタンスを取ればいいのかを考える機会にしていただければ幸いです。
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少しでも参考になれば幸いです。
子どもに習い事をさせるメリットは?
「習い事をさせない!」という決断は、子どもの可能性や才能を狭めてしまうのではないかと、不安に感じられる保護者さんも多いかと思います。
では、子どもに習い事をさせることには、どのようなメリットがあるのでしょうか。
具体的には、以下のようなものが挙げられます。
1. プロから指導を受けることができる
スキルを高めるためには、プロから指導を受けることが一番の近道です。
習い事に通うことで、プロの目線からのアドバイスをもらえたり指導をしてもらえるので、スキルを大幅に向上させることができます。
また、習い事のスキルだけでなく、好きなことに打ち込むことで集中力が上がったり、頑張ったことに対して成果が出ることで「自己肯定感」や「自己効力感」が高まるなどの効果も期待できます。
2. 学校以外のコミュニティを持つことができる
子どもたちは日々、学校と家庭を行き来して過ごしているため、交流する人や世代が限定され、世界が狭くなりがちです。
習い事に通うことによって、小学校の校区や学年に限定されない多くの人と関わる機会が得られます。
多くの人に出会い接する中で、色々な考え方があることを知ることができ、子どもたちの視野や世界が広がっていきます。
3. コミュニケーション力が身に付く
慣れ親しんだクラスメイトや先生、家族以外の人たちとの交流が増えると、コミュニケーション力を身につけることができます。
広い地域から集まった学年が違う子どもたちや、家族や先生以外の大人と触れ合うことができることによって、子どもたちの中にはコミュニケーションの経験が蓄積されていきます。
それによって、初めましての人と出会った時も臆することなく、コミュニケーションを取れる力が身に付きます。
子どもに習い事をさせないメリットは?
では逆に、習い事をさせないメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。
1. 子どもに自由な時間が生まれる
スケジュールにゆとりが生まれるので、子どもが自分の発想で自由に遊ぶ時間を多く取ることができます。
最近は習い事をさせすぎで、子どもに自由時間が全くないことが問題になっています。
というのも、自由時間がないと子どもは刺激や判断に対して受動的になり、自分で考えて選択したり、決断したりすることが苦手になる傾向があるのです。自由な時間を自分の思うように使うことは、主体性を上げる第一歩になります。
小学校のスケジュールは案外ハードなので、習い事をあえて入れない日を作ることで、子どもに必要な「空白の時間」を与えることができます。
2. 保護者の方の負担が減る
習い事をするのには、保護者の方の金銭的・時間的・労力的なサポートが必要不可欠です。
習い事をしないことによって、これらを節約することができます。
習い事のお月謝がかからない分、金銭的なゆとりが生まれ、将来必要になった時に備えて資金を貯めることができます。
また、送り迎えやレッスンのサポートに時間を使わなくて済むので、親にかかる負担が軽減し、ストレスが減ります。
親の心にゆとりが生まれることで、子育てにゆったりとした気持ちで臨ことができるようになるのは、大きなメリットと言えるでしょう。
3. 子どもと過ごす時間を多く取れる
子どもとたくさんの時間を一緒に過ごせるのは、小学生までです。
中学校に入学すると、子どもたちは部活や友達付き合いに忙しくなり、親が子どもたちと触れ合う時間は一気に減ってしまいます。
習い事から得られる経験はもちろん沢山ありますが、子どもは世界の捉え方や学びへの向き合い方を家庭から学びます。
そう考えると、人格形成が行われる小学生の時に、親が子どもとゆっくり関わる時間を持てるようになるという点は、習い事をしないメリットに数えられるのではないでしょうか。
大切なのは「家庭の方針」
このように、習い事を「させる」ことと「させないこと」には、どちらにもメリットが存在します。
つまり、一概にどちらがいいとは言い切れません。
お子さんにどうなって欲しいのか?どのような力を伸ばしたいのか?この時期に何を重要視し優先するのか?など、各ご家庭ごとの方針を固め、それに沿った選択をしていくことが必要です。
それぞれの価値観を大切にしながら、習い事をするメリットもしないメリットも享受できるような、バランスのよい選択を心がけていただきたいと思います。